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スタグフレーションへの懸念、アベノミクス、的を外す矢 [日記]

1 名前:Hi everyone! ★[sage] 投稿日:2014/08/28(木) 16:40:12.99 ID:???
ソース(JBPress、2014年8月26日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/41594
写真=アベノミクスの提唱者は今年、屈辱的な夏を経験している


 ゴルフがスキャンダルの種になるのは、有力国の首脳にとって決して良い兆しではない。

 米国のバラク・オバマ大統領は、ミズーリ州のファーガソンという町が人種差別への抗議行動で揺れていたり、シリアでイスラム
過激派の武装勢力が米国人ジャーナリストの首を切り落としたりしていた時期にゴルフに興じていたとして批判を浴びているが、
日本の安倍晋三首相も、危機の最中にゴルフをしていたことで非難されている。

 安倍氏は、広島県で豪雨のために土砂崩れが発生して50人以上の犠牲者が出たとの報告を受けた後にゴルフに出掛けたと
言われている。ただ、オバマ氏への攻撃と同様に、この安倍氏への批判――野党は国会での閉会中審査を要求している――は、
もっと深刻な脆弱性の兆候であるように感じられる。

 かつて絶大な支持率を誇った「アベノミクス」の提唱者は今年、屈辱的な夏を経験しているのだ。

 そうなった理由はいくつかある。まず安倍氏は、日本にとって重要なことだと安倍氏自身は思っているが世間の人々には好まれて
いないことの実現に向けて、政治的資本をふんだんに使ってきた。具体的には、軍事行動に対する憲法の制約を解除することや、
2011年の福島第一原子力発電所でのメルトダウン(炉心溶融)以降停止されている原発の再稼働などがそれにあたる。

■安倍首相にとって最大の政治的資産だった経済政策に不満

 だが実は、安倍氏にとって最大の政治的資産だった経済政策に対する不満もあり、こちらの方が理由としては大きいのかもしれない。
第2四半期の国内総生産(GDP)が前期比・年率換算で6.8%も縮小したことが今月の政府統計で確認される前から、首相の景気刺激策
に対する疑念は強まっていた。

 例えば、普段は安倍政権を支持している産経新聞が7月、世論調査で政府の経済運営を「評価しない」という回答が「評価する」を
上回ったことを受け、アベノミクスに「陰り」が見えると評した。また、安倍政権全体の支持率は複数の世論調査で50%を割り込んでおり、
政権発足1年目の大半の時期に記録されていた70%超の水準よりも大幅に下がっている。

 「アベノミクスは難しい状況に直面している」。モルガン・スタンレーMUFG証券のチーフエコノミスト、ロバート・フェルドマン氏はそう語り、
一般の人々だけでなく投資家の間でも信頼されなくなっていると指摘している。そして、非常に厳しかった第2四半期を経て一部の経済
指標は上向き始めているものの、「そのペースはあまりに遅く、急回復するとの期待を裏付けるには至っていない」と懸念している。

 以前は、アベノミクスについて最もよく耳にする疑問と言えば、安倍氏は成長率を高める構造改革――いわゆる第3の矢――を実行
できるのかというものだった。この答えはまだ出ていない。今のところは、達成できた分野もあれば妥協した分野もあり、チャンスを逃した
分野もあるという、まだら模様の成績であるようだ。

 いずれにしても、規制緩和やその他の計画を実行に移すには年単位の時間がかかり、それが経済成長に影響を及ぼすまでには
さらに長い時間が必要になることを、今日では楽観論者ですら認めるようになっている。

 アベノミクスの最大の目玉と考えられてきた施策、つまり財政政策はもとより金融政策で経済を活気づけるというアイデアにも、
懐疑的な目が向けられつつある。

(>>2以降に続く)


2 名前:Hi everyone! ★[sage] 投稿日:2014/08/28(木) 16:40:36.50 ID:???
(>>1の続き)

■じわじわ高まるスタグフレーションへの懸念

 最新のGDP統計が問題なのではない。4月1日の消費税率引き上げにより第2四半期の景気が落ち込むことは、事前に広く予想されて
いた。確かに、成長率のマイナス幅は専門家の当初の予想を上回ったものの、税率引き上げ前の経済活動の盛り上がりも予想以上に
大きかった。要するに、前倒しで消費をした人が多かったのだ。

 問題は、不況でありながらインフレが進むスタグフレーションを懸念する声が一部で上がり始めるような経済全般の情勢にある。
税に関係するGDPの変動をならせば、日本経済は2013年半ばから2014年半ばにかけて、物価の変動を除いた実質ベースでほぼ
ゼロ成長にとどまっている。

 その一方で、日銀による積極的な金融緩和はインフレ率を押し上げている。賃金は6月に若干上向いたものの、物価はそれ以上に
上昇しており、実質雇用者所得は前年比で3.2%減少している。

 アベノミクスの責任者たちでさえ、計画通りに進んでいないことを認めている。彼らは、インフレ自体は問題視していない。消費者物価
が一貫して下落する状況から抜け出すことが、彼らの戦略の重要な目標だったからだ。

 しかし、責任者たちが約束した「良い」インフレの好循環、すなわち物価の上昇がそれに見合った所得の増加をもたらすという循環は
成立していないように見える。物価ばかりが上昇し、人々は以前よりも貧しくなっている。

写真=日銀は大量のマネーを経済に供給しているが、賃金がなかなか上昇しない


 日銀の黒田東彦総裁は先週末、米ワイオミング州ジャクソンホールで開催された中央銀行総裁らの会合に出席し、この問題について
講演した。

 黒田氏は、マネーを大量に供給している中で賃金が上昇していないことを「厄介な問題」だと形容し、日本のデフレ脱却はまだ「道半ば」
だと述べた。

 ただ、物価が上昇するのが日本のニューノーマル(新たな常態)であることを企業や勤労者が受け入れるようになれば、賃金は物価の
上昇に追いつくだろうとの見通しを披露した。

 「日銀が予想物価上昇率を2%にしっかりとどめておくことに成功すれば、それが労使の賃金交渉の前提になり得る」と黒田氏は述べた。
この見方に基づけば、アベノミクスは何かと難しい思春期を通過しているだけということになろう。だが当の黒田氏でさえ、この状態は
「しばらく」続くかもしれないと認めていた。

■念願の賃金上昇、構造的な問題が妨げに

 確かに、この賃金の伸び悩みは不思議な感じがする。企業は記録的な好業績を上げており、日本は失業率が4%を下回る事実上の
完全雇用状態にある。賃上げを要求するには理想的な状況であるはずだ。しかし、エコノミストたちは所得が上向くと見込んでいるものの、
その幅は構造的な問題によって抑制される恐れがある。

 「日本では2012年11月ごろに現在の景気回復が始まって以降、労働市場の力学が変わってきたように思われる」。バークレイズ証券
のエコノミスト、森田京平氏はこう語る。「これは人口動態の問題でもある」

 かいつまんで言えばこういうことだ。ベビーブーム世代が引退する年齢になり、最も高い給料を取っていた人たちが、その職とともに
職場を去っていく。その後を引き継ぐのはパート従業員や請負業者、あるいはその他のタイプの低賃金労働者(その中にはベビーブーム
世代の子供たちも含まれている)である可能性が非常に高い。

 また「エコー」ベビーブームの時代(ベビーブーム世代が子供をつくった時代)に生まれた母親たちも、自分の子供が学校に通うように
なってから再び働き始めているが、給料は以前に比べると低い場合がほとんどだ。

 こうした変化が相まって、働いている人の賃金は全体的に上昇しつつあるものの、給料が最も高い職が消えつつあるために平均所得は
伸び悩むという逆説が生まれているのだ。

(さらに続きます)
3 名前:Hi everyone! ★[sage] 投稿日:2014/08/28(木) 16:40:56.62 ID:???
(>>2の続き)

写真=貿易赤字国になった日本。円安は昔のような特効薬にならない


 構造的な変化は、ほかの分野でもアベノミクスの妨げになっている。為替レートを円安にしてトヨタ自動車やソニーといった大手輸出
企業の競争力を高めることは、かつては日本経済を刺激する際に頼りになる手法の1つだった。

 しかし、安倍政権になってから円レートが20%以上下落しているにもかかわらず、今回はこの手法が威力を発揮していない。

 これは福島の原発事故後に石油・ガスの輸入が増加し、日本が純輸入国になっているせいでもある。だが、輸出の方も期待通りには
伸びていない。これについては、企業が以前よりも日本国外でモノを作るようになったからだとの解釈が多い。例えば自動車メーカーの
場合、外国での生産台数は比較可能な前回の円安局面(ほぼ10年前)以降80%増えており、国内生産は逆に減少している。

■追加の消費増税は?

 前政権が成立させた法律に従って2015年10月に消費税率を再度引き上げるか否か、安倍氏は今年のうちに判断しなければならない。

 景気が弱々しいため耐えられないと判断すれば、増税をやめることも可能だ。だが第3四半期にはGDPが反転増加すると見られること、
債務問題に取り組めという政治的圧力――特に、強い力を持つ財務省からの圧力――が続いていることから、安倍氏は税率の引き上げ
に踏み切るとみる向きが多い。

 日本経済新聞が25日に報じた世論調査の結果によれば、消費税率を2015年10月に引き上げるべきだとする回答は30%にとどまり、
先月の調査より6ポイント低下している。

 次回の引き上げ幅は2%で、今年4月の3%より小さいが、政治的なリスクはむしろ大きいように見える。安倍氏は、2016年半ばまでには
国民の審判を再度仰がねばならないからだ。

(終わり)
4 名前:名刺は切らしておりまして[] 投稿日:2014/08/28(木) 16:43:35.99 ID:z9R8UPO8
安倍のせいで物価が高くなった
7 名前:名刺は切らしておりまして[] 投稿日:2014/08/28(木) 16:46:46.83 ID:HMriePw9
的を外すというより、構造改革に踏み出せないだけ。

投票権の平等も実現できないやつは経済的な平等を実現できない。
根本的なことをできないのが安倍ぴょん。
14 名前:名刺は切らしておりまして[] 投稿日:2014/08/28(木) 16:52:00.03 ID:dlt+T4SI
>>7
その構造改革ってのは解雇自由化と移民推進とTPPだぞ
8 名前:名刺は切らしておりまして[] 投稿日:2014/08/28(木) 16:47:41.54 ID:bguoPUq/
安倍(笑)、馬鹿に経済わかるか。
9 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2014/08/28(木) 16:50:12.96 ID:OA5LOm8U
安倍ちゃんは出落ちなんだよな。。
11 名前:名刺は切らしておりまして[] 投稿日:2014/08/28(木) 16:50:55.89 ID:Cl+NC4TH
消費増税で息の根を止めてしまった… 5%に戻せよ! 
あと原発再稼働を急げ!
12 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2014/08/28(木) 16:51:31.58 ID:b9dcbxj0
世界クラスの自虐ネタ=売国アベノミクス!
13 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2014/08/28(木) 16:51:55.75 ID:7tjcvROq
日本の構造改革って大が中小を食いやすく
外資というハゲタカが餌を食いやすいように
しているだけじゃねえか
15 名前:名刺は切らしておりまして[] 投稿日:2014/08/28(木) 16:52:20.86 ID:mclDr2ix
今回の増税で日本経済はつぶしたほうがいいわ
そしたら世界大戦まで行く金が絶たれる
17 名前:名刺は切らしておりまして[] 投稿日:2014/08/28(木) 16:53:30.83 ID:w3vqR3/1
全て財務省の馬鹿のせいだろ!
氏ね天下り野郎。
21 名前:名刺は切らしておりまして[] 投稿日:2014/08/28(木) 16:56:06.78 ID:mclDr2ix
日本は世界のために今回は犠牲になるべきだわ
プーチンが生きてる間に金融資本に勝たないと人類滅亡する
25 名前:名刺は切らしておりまして[] 投稿日:2014/08/28(木) 17:03:58.48 ID:TkosJ1/B
うちの会社、売れてないのに値上げしちゃった。
どうなることやら。これってスタグフレーション?
30 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2014/08/28(木) 17:25:58.66 ID:K+d9avGS
根本の原因である社会コストの増大にはほとんど何も手をつけてないどころか逆行しているからな
本来単純な物やサービスの売り買いで発生する経済活動を原動力として福祉や公共投資を行うべきなんだが
経済が萎んでいるのに福祉や公共投資は無駄な増大を続けているから、賃金と物価の差が開くんだろ
為替や株価でごまかしたって長続きはせんよ
33 名前:名刺は切らしておりまして[] 投稿日:2014/08/28(木) 17:33:50.05 ID:w/Zhkp1l
4月の消費増税は、建前は5→8%、つまり3%の増税だ
しかし、現実は小売りの現場で税抜き価格表示が一般化されて、
今まで税込み5%だった売価に、そのまま8%をかけた便乗値上げが横行した
つまり、消費税は8%になったのではなく、実は13%になったことに消費者は気付き始めた
この詐欺的な便乗課税は、転化対策室が黙認しているため、メディアでも取り上げられない
そこまでしても物価を2%以上に誘導しなければならない日銀の無策が露呈している
35 名前:名刺は切らしておりまして[sage] 投稿日:2014/08/28(木) 17:35:09.38 ID:TiKI9LHj
>>33
別に値上げは自由。
価格交渉力のない相手に増税と称してふっかけたりしたら問題だが。
41 名前:名刺は切らしておりまして[] 投稿日:2014/08/28(木) 17:45:12.11 ID:LiZvoiYM
公務員様給与のための消費増税でした。
下痢ピー安倍の「値上げできる所は値上げしてその利益で賃金を上げてくれ」
を実践した立派な宰相。プ。




三橋貴明、デフレ脱却後にインフレ加熱でスタグフレーションにならない



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