1 名前:TwilightSparkle ★[] 投稿日:2014/10/11(土) 17:06:06.86 0
毎日新聞 2014年10月11日 16時10分(最終更新 10月11日 16時38分)



 ◇トラブル相談増加 被害潜在化か

 「2ちゃんねる」などインターネット掲示板の投稿を抜粋・転載した「コピペブログ」を中心とする「まとめサイト」を装い、金融取引やアダルトサイトに誘導する広告が増加している。
利用者に広告と気付かせない新手の「ステルスマーケティング」(ステマ)の一種だ。まだ消費者からの相談件数は少ないが、国民生活センターは、
利用者が問題のサイトそのものを広告と気付いていないため、被害が潜在化している可能性があると指摘している。

 ITジャーナリストの三上洋さん(49)によると、コピペブログは2003年ごろに始まったブログのサービスの拡大に伴って普及。
読みやすさが受けて増加し、1カ月に数千万件閲覧されるサイトもあるという。

 こうした広告は、閲覧数などに応じて報酬を支払う「アフィリエイト広告」をブログの投稿に偽装したもの。
例えば、まず「俺、何の取りえもないけど大もうけした」などのタイトルで興味を引き、サイトへ誘導する。

 そこに掲載されているのは「どうやってもうけたの」「ウソに決まってる」などのやり取り。読み進むと「同じ方法を試したら自分も大金を手にした」ともう1人の「成功者」が登場して真実味を持たせる。
だが、実際は全て業者の投稿とみられ、サイトに張られたリンクをクリックすると金融取引業者などのサイトにたどり着くというパターンだ。

 三上さんは「外部サイトへのリンクが張られている時点で怪しさに気付くことが必要だが、『広告』と明記されない場合も多く、見抜くのが難しい」と指摘する。

 国民生活センターによると、この広告を機にトラブルになった可能性のある相談は12年度4件▽13年度15件▽今年度(8月まで)9件の計28件。

 今年8月には20代女性が外国通貨の相場を予想して売買する「バイナリーオプション」という金融取引をコピペブログ風の広告を通じて申し込み、約5万円を海外業者の口座に入金。
元本保証の説明があったため返金を求めると、業者から身分証明書やクレジットカード番号などの個人情報提供を求められたためセンターに相談した。

 7月には20代の男女2人から「まとめサイトを通じてアダルトサイトに入会してしまい料金を請求された」との相談もあったという。

 センターは「ネット広告の手法は日進月歩で取り締まる法整備が追い付いていない。
現状では利用者のネットリテラシー(活用能力)に期待するしかなく、コピペブログ閲覧の際は十分に注意してほしい」と呼び掛けている。【最上和喜】

 【ことば】  ステルスマーケティング
 ネット上の口コミサイトやブログ、ツイッターなどで通常の書き込みを装い宣伝する行為。消費者が広告と気付きにくい。
12年、入札する度に手数料がかかるネット競売「ペニーオークション」で、芸能人が謝礼を受け取ってブログに「高額商品を格安で落札できた」などと虚偽の書き込みをし問題になった。「ステルス」は「隠密」の意味。

 アフィリエイト広告
 成果に応じて報酬を支払うネット広告。広告主のサイトへのリンクを張り、閲覧者がそのリンクを経由して広告主のサイトで会員登録したり商品を購入したりすると一定の手数料が支払われる。
「アフィリエイト」は「提携する」の意味。

http://mainichi.jp/select/news/20141011k0000e040257000c2.html